音楽が生活にあるということ

音楽に何かができる、というのは少し傲慢なんじゃないかと思うことがあります。

私は演奏をしたり、レッスンをしたりする立場ですが、「音楽には人を変える力があります」と簡単に言い切るのは、少し違う気がしています。

音楽がその人にとって何になるかは、こちらが決めることではないと思うからです。

それでも、サックスや音楽を通じて、何か自分にできることがあれば、とも思っています。

生徒さんからいただいた言葉

つい最近、生徒さんから、熊本地震のあとに身の回りを整理していたところ、以前メモしていた宮下奈都さんの小説『羊と鋼の森』の一節が出てきた、と写真を送っていただきました。

そこには、音楽は誰かと競うものではなく、聴き方や楽しみ方に優劣をつけるものでもないこと。そして、多くの人には何でもないものでも、誰か一人にとってはかけがえのないものになることがある、ということが書かれていました。

そこに書かれていた、人と比べることに意味はなく、音楽にはそれぞれ違う喜びがあり、多くの人には何でもないものでも誰か一人にとってかけがえのないものになる、という考えを読んで、これに尽きるなと思いました。

上手い下手だけでは測れない

もちろん、楽器をやっていれば、前より吹けるようになったり、できなかったことができるようになったりするのは嬉しいことです。

でも、それだけで音楽の価値が決まるわけではないと思っています。

ホールで大勢の人と聴く音楽も、演奏者の近くで息づかいを感じながら聴く音楽も、一人でイヤホンで聴く音楽も、楽しさはそれぞれ違います。比べて優劣をつけるようなものではない、というところにもとても共感しました。

誰かと比べてどうか、ではなく、その人自身が音楽の中に何か楽しみを見つけられるかどうか。そこは大事にしたいと思っています。

自分にできることがあれば

だから私は、「音楽があれば人生が豊かになります」と大きく言いたいわけではありません。

ただ、サックスを吹く時間が、その人にとって少し楽しみになったり、あとから振り返ったときに大切な時間になったりすることはあると思います。

それが誰か一人にとって、かけがえのないものになっていくのなら。教える側として、そこに何かできることがあればと思っています。

サックスに少し興味がある方には、SAXOPIAで体験用の楽器をご用意しています。まず一度、自分で音を出してみるところからでも大丈夫です。

体験レッスンは60分 2,000円です。

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