ピアノのドレミとサックスのドレミは同じじゃない??ー 実音と記譜音ー

読み替え 難しい 移調楽器 
Q.下の楽譜をアルトサックス(in E♭)で演奏するとき、楽器から鳴っている音は次のうちどれでしょう?

  1.  ドレミ
  2.  6度下のミ♭ファソ
  3.  2度下のシ♭ドレ
  4.  1オクターブ上のドレミ
  5.  1オクターブ下のドレミ

正解は 2.です。

このように、書いてある音と楽器から鳴っている音が違うということが、特に管楽器でよくあるんですが、なんでそんな回りくどいことをするんでしょう?

ピアノみたいに、書いてある音と楽器から鳴っている音が同じでもいいんじゃないの?という疑問がわいてきます。

サックスのドレミー記譜音と実音

ドレミファソラシド

この楽譜をサックスで演奏すると、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンでそれぞれ実際に鳴る音がちがいます。それを書いたものが次の楽譜です。

ドレミファソラシド サックス

同じ楽譜を演奏してるのに、実際に鳴る音は全然違いますね。

もし、実際に鳴る音を一番上のドレミファソラシドと同じようにしたいときは次のように書きます。

ドレミファソラシド サックス

このように、楽器から実際に鳴る音と、楽譜に書かれている音が違うとき

  • 楽器から実際に鳴る音のことを実音
  • 楽譜に書かれている音のことを記譜音

といいます。

また、ハ長調(C major)の楽譜をニ長調(D major)にというように、元の調から別の調に移すことを移調といい、サックスのように記譜音と実音が異なる楽器のことを移調楽器といいます。

すべて実音で書いたら?

実音で記譜してある楽譜をアルトサックスで演奏するときは、奏者は頭の中でその楽譜をサックスのドレミに移調して演奏しています。

ひとつの楽器だけを演奏するのならそれでも特に問題ないのですが、

  • アルトとテナー、ソプラノなどいくつかの楽器を持ち替えて演奏するとき
  • #や♭など臨時記号がたくさん出てくる曲を演奏するとき

など、すべて実音で書いてあると、状況によっては頭での変換が間に合わなくなることがあります。

たとえばこんな楽譜とか…

これを瞬時に読み替えるのは、僕にはとても難しい笑

こんなとき、その変換の負担をなくしてくれるのが記譜音なんです。

同じ指使いに同じ音符をあてはめるので、音を変換する作業が省かれ、どんなに難解な楽譜でもより音楽に集中することができるようになるんですね。

まとめ

サックスなど、同族すべて同じ指使いで演奏できる楽器を取り扱うとき

  • 書かれている音(記譜音)と実際に鳴る音(実音)が異なることがある
  • それは奏者の負担軽減のためで、同じ指使いに同じ音符をあてはめて楽譜が作られている

ということなんですね。

知ってしまえば当たり前なんですが、この仕組みを考えてくれた昔の方に感謝ですね。

おわりに、オーケストラや吹奏楽などで、たくさんの異なる楽器の楽譜が縦にずらっとまとめて書いてあるものを総譜(スコア)といいますが、このときは一般的にそれぞれの楽器の記譜音で書かれます。

ドレミファソラシド サックス

実際は、これをさらに4,5倍に増やしたような楽譜なんですが、指揮者はそれを読んでいると思うと大変なことですよね。そんなことしたら3分で脳みそ溶けてしまう…

そんなときは、全部実音で書かれた楽譜の方が読みやすい気がしますね。

それではまた!

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